後 葉 (のちのよ)

神社のことを中心に、好きなことを綴っていく自己満足のためのブログです

夏越の祓

今日は夏越の祓が行われる日ですね。

氏子や崇敬者の罪や穢れを人形(ひとがた)につけて川に流すなどして祓ったり、茅の輪を潜って無病息災を祈る伝統行事で、大祓とも呼ばれています。

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話は少し変わりますが、相撲界を引退した元貴乃花親方は相撲が神事であることを強調していましたね。屋根の形も神社そのものですし、行司の服装などは神社の宮司そっくりです。

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土俵とは『蛇の目(じゃのめ)』であり、夏越の祓で潜る茅の輪と根本的には同じです。相撲とは『万物を見通す神の目』の前で行われる神事(儀式)なのですね。

 

話を戻しましょう。神道における禊祓い(みそぎはらい)は、黄泉の国から帰ったイザナギが黄泉の穢れを祓ったことに由来しているとされます。神社の手水舎で手を洗い口を漱ぐのもまた禊と言えますし、日本の数々の伝統行事の中に禊祓いが潜んでいます。

f:id:aimar_21vcf:20200630215523j:image古来より日本では血や死などを穢れとしていたほか、言葉にはある種の魂が宿るとする『言霊』の思想からは、穢れた言葉を避けるために多くの忌み言葉が生まれました。

 

このような心身の『清浄』を徹底して追求する思想は、他に類を見ないのではないでしょうか。このような日本独自のアイデンティティを大事にしていきたいものです。