後 葉 (のちのよ)

神社のことを中心に、好きなことを綴っていく自己満足のためのブログです

鏡と鑑

皆さんは鏡を見ない日はありますか?私は無いです。全く見ない、という人はほぼいないのではないでしょうか。

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では、人はなぜ鏡を見るのでしょうか。髪をセットしたりお化粧をしたり、あるいはネクタイが曲がっていないかチェックしたり…。中には「今日も私かわいい」「俺の筋肉やっぱりすごいな」みたいな自己肯定もあると思いますが、いずれにしても外見をチェックしているわけですね。鏡が無ければ自分の外見を客観的に見ることができず、身だしなみが乱れていても整えることができません。

 

では翻って、自分の内面についてはどうでしょうか。外見を気にして何度も鏡を見るのに、自分の中身を見ようとしている人はそこまで多くないように感じます。

確かに自分の内面をはっきりと写し出すことはできません。しかし、『鑑(かがみ)』に照らして自らを客観的に見ることは可能です。鑑とは模範やお手本、あるいは戒めといった意味合いがあります。そのようなものと自分を比較することで、正すべき内面が見えてきます。

 

私は仕事で関わる配下の方々に対してこの鏡と鑑のお話とともに、日々自分の言動を振り返る癖をつけるようにお願いしています。いくら仕事の知識やスキルがあっても、人間性や社会性の成長・成熟がなければ必ず大きな失敗をするからです。もちろん私自身も未熟な点が多いので、謙虚な心をもって成長していきたいと思っています。

 

鏡といえば、神社の拝殿にも鏡が置かれていますね。これには神と向き合う前に自らを正し、誠実な心をもって参拝するという意味があります。邪な考えや欲望をもって神社でお願いごとをするなど、もってのほかということですね。

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ちなみに神社の鏡にはもっと深い別の意味がありますので、そのうちお話できる機会があればと思います。